フランツ・カフカ 城 (16〜20章)


「ところで」と、ビュルゲルはいった。「秘書たちがこうしてこぼすことは、そのまますぐまったくもっともだとするわけにもいきません。夜間の事情聴取はなるほどどこにもはっきり規定されてはおりません。そこで、夜間聴取を避けようとしても、どんな規則も犯すことにはなりません。しかし、さまざまな事情、仕事の氾濫(はんらん)、城の役人たちの執務のしかた、彼らのひどい脱線、また陳情者の事情聴取はそのほかの審理の完全な終了後にはじめて行い、しかもただちに完了しなければならない、という規則、こうしたすべてのことやもっとそのほかのことが、夜間聴取を避けがたくやむをえぬ処置としてしまったのです。ところで、それがやむをえぬ処置となってしまったとすると――私はこう申しますが、これはまた、少なくとも間接には、さまざまな規則の生んだ結果であって、夜間聴取という制度をとやかくいうことは、とりもなおさず――もちろん私は少し誇張してはいますが、それゆえ、誇張として私はこのことをいってよいでしょう――規則というものをとやかくいうこととさえなるわけです。
 これに反して、秘書たちが規則の範囲内で夜間聴取とそのおそらくは外見上だけの不利益をできる限り防ごうとすることは、彼らにみとめられているといえるでしょう。実際、彼らはまたそうしてもいます。しかも最大限にです。彼らは、いかなる意味においてもできるだけ心配の少ないような審理の対象だけをみとめ、審理の前には自分の心をよく検討し、その検討の結果が要求するのであれば、最後の瞬間においてでも審理を取り消し、一人の陳情者をほんとうに呼び出す以前にしばしば十回でも召喚して下調べを行うことによって自信を強め、当該の事情の係でなく、それゆえもっとたやすくその事件を扱うことができる同僚たちに好んで代理をしてもらい、審理を少なくとも夜の初めか終りかの時間に置き、その中間の時間は避けるのです。こうした処置はまだたくさんあります。彼らは簡単にはやりこめられたりしません。秘書というのは傷つきやすいのと同時にまた抵抗力に富んでもいるのです」
 Kは眠っていた。ほんとうの眠りというわけではなく、ビュルゲルの言葉をおそらくは以前の疲れきった目ざめのあいだよりはよく聞いていたのだった。一こと一ことが、彼の耳を打ったが、わずらわしい意識は消え去っていた。彼は自由であると感じていた。ビュルゲルはもう彼をつかまえているのでなく、ただ、まだときどきビュルゲルのほうへ手探りするだけだった。彼はまだ眠りの深みにはまりこんではいなかったが、眠りにひたってはいた。だれももはや彼からそれを奪ってはならないのだ。そして、まるで自分がこのことによって大きな勝利を収めたように思われるのだった。すでにこれを祝うための一群の人びとがそこにいる。自分かほかのだれかがこの勝利を祝ってシャンパンのグラスを挙げる。そして、どういうことが問題となっているのかをみんなに知らせるために、もう一度闘いと勝利とがくり返される。あるいは、おそらくくり返されるのなんかじゃなくて、今はじめて行われ、もう前もって祝われているのだ。そしてそれは中止はされない。なぜなら、結果はありがたいことに確実だからだ。ギリシア神のうちのだれかの像にとてもよく似た裸の一人の秘書が、闘っているうちに、Kに押しまくられた。ひどく滑稽で、Kはこんな有様を見て眠りのなかでおだやかに微笑した。その秘書はKの突進によって誇らかに構えた姿勢をとってはいられなくなるようにたえずおびやかされ、高くさしのばした腕と丸めた拳とを自分の裸身を被い隠すために使わなければならないのだが、しかもその動作がのろのろしすぎているのだ。闘いは長くはつづかなかった。一歩一歩、そしてそれがひどく大股であったが、Kは前へ進んでいった。これはそもそも闘いなのだろうか。深刻な妨害などはなく、ただときどき秘書がひいひい泣くだけだ。このギリシアの神は、くすぐられた小娘のようにひいひい泣くのだ。そして、ついに秘書は立ち去った。Kはひとりで広い場所にいた。闘う気構えであたりを見廻し、相手を探した。しかし、もうだれもいなくて、さっきいた人びとも逃げ去ってしまい、ただシャンパンのグラスだけがくだけて地面に横たわっている。Kはそれを完全に踏みくだいた。ところが、破片が突きささって、彼はびくっとして目をさました。起こされた幼な子のように機嫌が悪かった。それにもかかわらず、ビュルゲルのあらわな胸を見て、夢から引きつづいたこんな考えが彼の頭をかすめた。ここにお前のギリシアの神がいるぞ! こいつを羽根ぶとんから引きずり出せ!
「ところが」と、ビュルゲルは、まるで思い出のなかで実例を探しているのだが、それができないかのように、考えこんだまま顔を天井に向けて、いった。「ところが、慎重を期すためのあらゆる処置にもかかわらず、陳情者たちには秘書たちのこの夜間の弱みを――やはり、これが弱みだと仮定してのことですが――自分のために利用する可能性があります。むろん、きわめてまれな、もっと正しくいうならほとんど絶対に起こらないような可能性ですが。で、その可能性は、陳情人が真夜中に予告なしでやってくるというところにあります。あなたはおそらく、そんなことがいかにもありそうなのに、きわめてまれにしか起こらない、ということをいぶかしく思っているんでしょうな。さよう、あなたはわれわれの事情に通じてはおられませんからね。しかし、そんなあなたももう、役所の組織がどんなにすきがないものかということに眼を見張られることでしょう。ところが、こうしてすきがないことからこういうふうなことが起こるんです。つまり、何か役所に対する請願を行おうとしている者とか、そのほかの理由から何かについて事情の聴取をされなければならない者とかは、だれでもすぐ、ためらうことなしに、たいていはまだ自分がその件についてなんの気構えもできていないうちに、いや、それどころか自分でその件について知らないうちに、早くも呼び出しを受けるというわけです。しかし、彼はそのときにはまだ審理されません。たいていはまだ審理されないのです。普通の場合、事がまだ熟してはいないのです。ところが、呼び出し状をもらっているわけで、もう予告なしでくることはできません。せいぜい、適当でない時日にやってくるのですが、そうなるとただ呼び出し状の月日と時間とに注意をうながされるだけです。そして、今度は正しい時日にやってくると、普通は追い返されます。追い返すのはもうむずかしいことではありませんからね。陳情人が手にしている呼び出し状と書類のなかに記入してある文句、それは秘書たちにとってはいつも十分とは限らないが、それでも追い払うための強力な武器なのです。といっても、追い払うということはただ、ちょうどその件の係の秘書にだけあてはまることです。ほかの秘書たちを夜間に突然訪ねるということは、まだだれにだって自由でしょう。しかし、そんなことはだれもやらないでしょうから、ほとんど無意味なわけです。まず第一に、そんなことをやれば、係の秘書の機嫌をひどくそこねてしまうでしょうからな。われわれ秘書は仕事に関してはたしかにたがいに嫉妬深くはなく、だれもがあまりに多く割り当てられた、ほんとうにあっさりと背負いこまされた仕事の重荷を担っているんです。しかし、陳情人たちに対しては、仕事の係を乱されることはけっして我慢できません。係のところでは話が進まないと思い、係以外のところでうまく切り抜けようとして、多くの者がこれまでに失敗してしまいました。こうした試みはつぎのようなことで挫折してしまわないではいません。つまり、係でない秘書は、たとい夜間に襲われて、助けてやろうと心から思っても、自分が係ではないため、ほとんどだれか任意の弁護士以上にはその件に手出しができないのです。いや、根本ではそんな弁護士よりもずっと手出しができないくらいです。というのは、その秘書には――法の抜け道をあらゆる弁護士諸氏よりもよく知っているので、何かをすることができるとしても――自分の係ではない事柄には時間というものがないんです。一瞬でもそんなことのために時間をさくことはできないんですよ。ですから、こんなふうな結果になるとわかっていながら、だれが係でない秘書の役目をやるために自分の夜の時間を使ったりするものですか。また陳情人たちにしても、自分のそのほかの職業をやるほかに係の者の呼び出しや指図に応じようとするなら、やることがいっぱいあります。むろんこの『やることがいっぱいある』というのは陳情人たちのいう意味であって、秘書たちのいう意味での『やることがいっぱいある』というのとはもちろんけっして同じことではありません」
 Kは微笑しながらうなずいた。今は万事をよく理解したように思った。ビュルゲルのいったことが彼の心を占めていたためではなく、自分は次の瞬間に完全に眠りこんでしまい、しかも今度は夢を見たりじゃまされたりしないで眠れるだろう、と確信していたからだった。一方に係の秘書たち、他方に係でない秘書たちと、両者のあいだで、そしていっぱいやることのある陳情人たちのむれを眼の前にして、深い眠りに沈んでいき、こうしていっさいのことから逃がれるだろう、と確信しているのだった。低い、自己満足しているような、自分が眠りこむのにはどうも役には立たないらしいビュルゲルの声に今では慣れてしまっていたので、その声は彼の眠りをじゃまするよりはむしろ促すようだった。「かたかた廻れ、水車よ、かたかた廻れ」と、彼は考えた。「お前はただおれのために廻っているんだ」
「それならどこに」と、二本の指で下唇をもてあそびながら、まるで骨を折ってさすらい歩いたあとで魅惑的な見はらしの場所に近づいたように眼を見開き、首をのばして、彼はいった。「それならどこに、さっきいった、まれな、ほとんど絶対にやってこない可能性というものがあるんでしょうか。その秘密は職務の係についての規定のうちに隠されています。つまり、どの件にもただ一人の特定の秘書が係となる、という規定はないし、また大きな生きた組織においてはそういうわけにもいかないのです。ただ、一人が主要な係となって、ほかの多くの者は、それに比べて係としての役目は小さいけれど、ある程度はそんな役目を担う、というだけのことです。だれがいったい、たといこの上ない働き手であろうと、どんな小さな事件のものでもすべての関係事項を自分の机の上に集めることができるでしょうか。私が主要な係といったのでさえ、いいすぎです。きわめて少ししか係としての役目をもっていなくても、すでに係の全体ではないでしょうか。この場合には、事件と取り組むときの情熱だけが万事を決定するのではないでしょうか。そして、その情熱はいつでも同じであり、いつでもせいいっぱいに強いのではないでしょうか。あらゆる点において秘書のあいだにはちがいがあるかもしれません。そして、そうしたちがいは無数にあるのです。しかし、情熱の点ではちがいはありません。彼らのうちのだれもが、ほんのわずかしか係としての役目を担わないような事件を扱うように要求されるならば、それでもう自分を抑えることができないでしょう。とはいっても、外部に向っては、きちんと審理できるようにされていなければなりません。そこで、陳情人たちにとっては一定の秘書が前面に現われるのであって、陳情人たちはおおやけにはその秘書にしがみつかなければなりません。しかし、それはけっして、その事件に対して係としての役目を最大に担っている秘書である必要はありません。この点で決定を下すのは組織であり、またそのときどきの特別な組織が必要とするところなのです。これがこのことに関する事情です。ところで、測量技師さん、陳情人が何かの事情で、私が申し上げたような、一般にはいくらでもある障害にもかかわらず、当該の事件に対して係としてのある種の役目をもっている秘書を真夜中に襲うということがありうるかどうか、一つ考えてごらんなさい。あなたはまだこんな可能性のことを考えたことはありませんね? どうもそうだと思います。実際、そんな可能性のことを考えることは必要でもないのです。というのは、そんな可能性はほとんど絶対に起こらないのです。これ以上精密にできているのはないようなふるいをするりとすり抜けるためには、陳情人はどんなに特別な、まったく特定の形をした、小さい巧みな穀粒でなければならないでしょうか? あなたは、そんなことは起こるはずがない、とお思いですね? あなたのお考えはもっともです。そんなことは全然起こるはずがないのです。ところが、ある夜のこと――だれがいっさいのことを保証なんかできるでしょうか――そういうことが起こるんです。とはいっても、私は自分の知人たちのあいだに、すでにそういう目にあったような者を一人だって知りません。ところで、そんなことはほとんどなんの証明にもなりません。私の知人の数はここで考慮に入れるべき人びとの数に比べると限られたものですし、その上、そういう目にあった秘書がはたしてそんなことを白状しようと思うものかどうかはたしかではありませんからね。ともかくそれはまったく個人的なことですし、ある意味で役所の恥に深刻にふれるようなことですからね。それでも、ともかく私の経験はおそらく、ここで問題となっているのはきわめてまれな、ほんとうはただ噂(うわさ)によってだけ存在するような、そして噂以外のどんなものによっても裏書きされないようなことであって、したがってそれを恐れるのはゆきすぎだ、ということを証明するものです。たといそんなことがほんとうに起こるとしても、そんなことはこの世で起こる余地はないのだ、と証明してやることによって(そんな証明はきわめてやさしいものです)、それを明らかに無害にしてやることができます。――そう思ってよいはずです――ともかく、そんなことが起こるかもしれないという不安からふとんの下に隠れてしまって、思いきって外を見ようとしない、というようなことをやるのは病的です。そして、たといその完全にありそうもないことが突然、形をとって起ったとしても、それで万事はだめになったといえるでしょうか。まったく正反対です。万事がだめになる、なんていうことは、もっともありそうもないことよりももっとありそうもないことです。むろん、陳情人が部屋のなかに入ると、すでに事はきわめてめんどうです。それはこちらの胸をしめつけます。『お前はどれくらいのあいだそれに抵抗できるだろうか』と、自問します。しかし、抵抗なんか全然できぬということは、わかっています。あなたはひとつこうした事情を正しく思い浮かべてみる必要があります。一度も見たことのない、いつも待っていた、ほんとうの渇(かわ)きをもって待っていた、正当な思慮で自分の手には入らないものといつでも思っていた陳情人が、そこに坐っているのです。彼が無言のままそこにいるというだけですでに、自分のあわれな生活に入ってきてくれ、その人生をあなた自身のものと思って、その人生のなかで探し廻ってくれ、自分のむなしい要求の下でいっしょに悩んでくれ、とさそいかけているようなものです。静かな夜のなかでのこのさそいかけは、じつに魅惑的でしてねえ。ところが、そのさそいのいうままになるならば、もう役人であることをやめてしまったのです。そういう状態にあると、願いごとを拒むというのはもう不可能となります。正確にいうと、こちらは絶望しているんです。もっと正確にいうならば、とても幸福なのです。絶望しているというのは、われわれがここに坐り、陳情人たちの嘆願を待ち、その願いが一たび口にされるならば、たといそれが自分で見通すことができる限りでも役所の組織を明らかに破壊してしまうとしても、それをかなえてやらないわけにいかない、と知っているときのわれわれの無防備の状態、その状態というものは職務の遂行において起こりうる最悪の状態ですからねえ。その理由は、まず第一に――ほかのことはすべて別としても――そういうとき自分のために一時的に強引に要求しているのは、考えも及ばぬような大変な地位の昇進なんですからね。われわれの地位からいうと、今ここで問題となっているような嘆願をかなえてやる資格なんか全然ないんです。しかし、こうした夜間の陳情人が身近かにいることによって、われわれにはある程度職務上の力も大きくなっていくのです。つまり、われわれはわれわれの領域の外にあるようなことを引き受けることになります。それどころか、それを実行さえするでしょう。陳情人は夜間に、ちょうど強盗が森のなかでやるように、そのほかの場合にはわれわれにけっしてできないような犠牲をしいるわけです。まあ、いいとしましょう。とにかく今は陳情人がまだそこにいて、われわれを元気づけ、強制し、鼓舞しており、万事はまだ半分無意識のうちに進行しているわけですからね。だが、そのあとがどうなるのでしょうか。すべては過ぎ去り、陳情人はあきてしまい、無関心になり、われわれのところを去り、われわれのほうはただひとり、われわれの職務上の越権に直面して無防備の状態でそこに立っているわけですからね。――これはどんなものか全然想像しつくすことができないくらいです! それにもかかわらず、われわれは幸福なのです。その幸福はどんなに自滅的なものでしょう! たしかにわれわれは、陳情人に対してほんとうの事情を隠すように努めることだってできるでしょうに! 陳情人自身は自分ではほとんど何にも気づいていません。陳情人は彼らの考えによれば、おそらくただ何かどうでもいいような偶然の理由から――疲れ果て、失望し、過労と失望とのために考えもなく、どうでもいいという気持になって――いこうと思った部屋とは別な部屋に入りこんだ、というわけです。そして、何も知らずにそこに坐り、およそ彼が何かを考えているとするなら、自分のあやまちと自分の疲れとのことを頭のなかで考えているわけです。その人間をそのまま打ち捨てておけないものでしょうか? それができないのです。われわれは幸福を味わっている者独特のおしゃべりによって、すべてを説明しないではいられないのです。われわれは、自分自身を少しもいたわることができないままに、何が起ったのかということ、どんな理由からそれが起ったのかということ、またこの機会がどんなにまれなものであり、比べものがない大きな機会であるかということを、くわしく教えてやらないわけにいかないのです。そして、陳情人はなるほどほかのどんな人間もありえないほどの孤立無援の状態のなかでそんな機会のうちにはまりこんだのではあるが、今やその気になりさえするなら、測量技師さん、いいですか、いっさいを思うままにすることができ、しかも彼の頼みをともかく述べるという以外に何もする必要はないのだ、それがかなえられる用意はもうできているのだ、それどころか、それがかなえられることに向って自分で身体をのばしているのだ、ということ、そうしたすべてを教えてやらないではいられないのです。これは役人のむずかしい瞬間です。しかし、たといわれわれがそれをやったとしても、測量技師さん、ただどうしても起こらざるをえないことが起ったというだけなんですよ。われわれは謙虚な態度で待たなければならないのです」
 Kは、起っているいっさいのことにおかまいなしに、眠っていた。最初はベッドの上のほうの左腕にのせられていた彼の頭は、眠っているうちに滑り落ちてしまい、宙に浮いて、ゆっくりと下へ沈んでいった。上の腕で支えるだけではもう十分ではなく、思わず知らずKは右手をふとんの上について支えにしようとしたが、そのとき偶然にふとんの下でもち上がっているビュルゲルの足をつかんだ。ビュルゲルはそっちを見やったが、いくら重荷になっても、Kに自分の足をまかせていた。
 とそのとき、はげしい打ちかたでわきの壁をたたく音がした。Kはびっくりして目ざめ、壁を見つめた。
「測量技師がそこにいませんか」と、たずねる声がした。
「いますよ」と、ビュルゲルはいって、自分の足をKから離し、突然、子供のようにあらあらしく、乱暴な調子でごろりと横になった。
「それなら、もうこっちにきてもらいたいんですがね」と、その声はまたいった。ビュルゲルのことも、ビュルゲルがまだKを必要とするのかもしれないということも、まったく考慮していないような調子だった。



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