ヴィクトル・ユゴー 死刑囚最後の日


       一八

 こんなことを書いている間に、ランプの光は淡くなって、もう夜が明けた。礼拝堂の大時計が六時を打った。――

 どういうわけだろう、係りの看守が私の監房のなかにはいってきて、帽子をぬぎ、会釈(えしゃく)をし、邪魔するいいわけをして、荒々しい声をできるだけやわらげながらたずねた、朝食になにか食べたいものはないかと……。

 私は戦慄を覚えた。――今日なんだろうか?




この本を、全文縦書きブラウザで読むにはこちらをクリックしてください。
【明かりの本】のトップページはこちら

 
 
 
以下の「読んだボタン」を押してツイッターやFacebookを本棚がわりに使えます。
ボタンを押すと、友人にこの本をシェアできます。
↓↓↓ 

Facebook Twitter Email
facebooktwittergoogle_plusredditpinterestlinkedinmailby feather

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">