四五
群集はみな笑うだろう、手をたたくだろう、喝采(かっさい)するだろう。しかも、喜んで死刑執行を見に駆けてくるそれらの自由なそして看守などを知らない人々のうちには、その広場にいっぱいになる群立った頭のうちには、私の頭の後を追っていつかは赤い籠のなかに転げ込むように運命づけられてる頭が、一つならずあるだろう。私のためにそこへ来てるがやがて自分のためにそこへ来るようになる者が、一人ならずあるだろう。
それらの宿命的な人々のために、グレーヴの広場のある地点に、一つの宿命的な場所が、人をひきつける一つの中心が、一つの罠(わな)がある。彼らはその周囲をまわりながらついに自らそこに陥ってゆくのだ。
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