四六
私の小さなマリーよ!――彼女は遊びにつれもどされた。いま彼女は辻馬車の扉口から群集を眺めていて、もうこのおじちゃまのことは考えてもいない。
おそらく私は彼女のためにいくページか書くひまがまだあるだろう。他日彼女がそれを読んでくれて、そして十五年もたったら今日のために涙を流してくれるようにと!
そうだ、私は自分の身の上を自分で彼女に知らせなければならない。私から彼女へ残す名前がなぜ血ににじんでいるかを、彼女へ知らせなければならない。
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